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「そうだ、すっげぇ喉乾いてたんだ。」 ホイ、と渡された発泡酒を半分程一気にあおり、プハーッと息を吐く。 「この一杯のために生きてきた!」 「おっさんか。」 そんな俺を笑いながら、乾も缶を開ける。 ( ※未成年の飲酒は法律によって禁止されています。) 「いい飲みっぷりだけど、よく飲むのか?」 発泡酒を一口飲んで、乾が問いかける。 「あー、ウチオヤジが建築事務所構えててさ。よく職人さん達と一緒に飲んだりしてて。で、当然飲まされるわけ。最初は全然美味いと思わなかったけど、不思議だよな。今はやっぱり美味い。」 「なるほどな。………実は、オレはまださほど美味いと思ってない。」 えっ、と見れば、苦虫を噛み潰したような顔で缶を置いた。
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