雪が綺麗と笑うのは君がいい

16/17
前へ
/340ページ
次へ
途端、不機嫌そうに颯太が有坂の口唇を手で塞いだ。 「俺は、例えば40歳の時、若くてピチピチのギャルがいても、一緒にいたいのは有坂さんなんです!俺の気持ちをないがしろにしないで下さい。」 キッパリ言い切られて、何も言えなくなる。 信じてもいいのだろうか? 一緒にいる事で、颯太が後悔するような事にならないのだろうか。 涙で滲んだ視界の中、颯太が不安気に見つめている。 「……で、答えは?」 胸が詰まって、とても言葉にできない。 ただうなづいて、窓越しに頬を寄せた。 颯太は「ぃよっしゃー!」と小さく叫んで、ぎゅっと有坂を抱きしめた。
/340ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1116人が本棚に入れています
本棚に追加