第1章

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丘の上に建つ大学から家路につく僕に、綺麗な夜景が良く見える階段の最上段に座り、周りをキョロキョロと見渡していた小学校高学年位の女の子が僕に気が付き、声をかけて来る。 「お兄ちゃん! 」 「え!?カリナちゃん?」 「うん、これ受け取って! 」 カリナちゃんは僕に綺麗に包装された箱を押し付け、手を振って階段を駆け降りて行く。 周りの何も貰えなかった男達の羨望の眼差しが、僕に突き刺さる。 でも、この優越感に浸りたいばかりに支払った3万円は、安いのか高いのか?
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