第9話

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「そんで、俺は伊藤真博(いとうまひろ)。前世は伊藤博文!!よろしく!」 パイプ椅子に座っていた人が口を開いた。 ――伊藤博文(いとうひろぶみ) 日本初代の総理大臣。そして長州藩の一人でもあり松下村塾の塾生だった人物。 「え?え?!え?!よろしくお願いします」 ――あの伊藤博文?? 「そうだよな!!そのリアクション!!だって俺初代総理大臣だし」 そんなテンパる私ににこりと笑顔を向ける伊藤さん。 「俺のこと褒めてもいいんだぜ?」 なんて言っている伊藤さんに頭を叩く一斗さん。 「馬鹿」 「いだっ!!俺一応病人だからね?!」 「静かにしろ。ここは病院だ。真博」 「しかもお前怪我人な」 一斗さんに喝を入れられ、高杉さんに突っ込まれすっかり黙る伊藤さん。 そんな姿に私は苦笑いをした。
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