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「努力して、自分の無力さに気づいて、またそうやって努力して、自分を高めているその姿。それは並大抵じゃないぜ」
私の位置からは虎河くんの顔は見えない。
けれども、きっと彼は笑顔で言っている。
そう思うのだ。
「仲間(おれら)はちゃんと知ってるんだから」
その虎河くんの言葉で武田さんは頭を抱える。
持っていた刀が地に落ちる。
「「?!?!」」
私たちは武田さんのそんな姿に思わず近付く。
「大丈夫か?!」
「大丈夫ですか?!」
そして今にも倒れそうな彼を支える。
「――――ありがとう」
私たち二人を見て言う。
「助けて、くれて」
「声、届いたよ」
そう武田さんは微笑み、気を失った。
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