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「あーあ、楽しくないなぁ」
この異空間に私たち以外の声が響く。
そして霧が出てきて視界が少し悪くなる。
だんだんと深くなる霧に私と虎河くんは武田さんを守るかのように刀を構える。
「でも、僕の駒を倒したのはお見事だよ」
そして、霧が晴れてきたかと思うと私たちの目の前に人が立っていた。
金髪のメッシュが入った赤い瞳の男の人だ。
私と虎河くんは息をのむ。
あの、赤い瞳。
――――彼は“鬼”だ。
空気がピリピリしているのが分かる。
そして、今までの鬼と違うのかこの空間で息を吸うのが辛い。
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