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「せっかく“こっち側”にくるかと思ったのに残念だなぁ」
そう言ってニコリと笑う鬼である彼を私は思いっきり睨む。
「……葵、下がってろ」
そう言って私の1歩前に出る彼。
いつもとは違う雰囲気の虎河くん。
そんな姿に私は思わず息をゴクリと飲む。
そして彼は私を敵から背に隠すように刀を構える。
「俺は、お前を許さない」
刃の先を相手に向ける。
「そうか。なら、楽しませてもらうよ」
そう言って、二人は刀を構え走り出した。
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