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「よっ」
ミサの後ろ姿に声をかける。
「・・・トシ君か」
「今年も来てたんだね」
「そりゃ・・・ね」
そう言いながら、ミサがまた夜景に目を向ける。
「もう・・・3年か」
「うん、今年も渡せないのかな」
毎年、バレンタインの夜にはミサはこの場所で待ち続ける。
絶対に会える事のないあいつを・・・。
「・・・バカだなと思っているでしょ?」
「えっ!?」
「でもね・・・バカみたいとは自分でも思っているんだけど
いつか奇跡が起きて、会えるんじゃないかなと信じてるんだ。
いや、信じたいから毎年ここに来ちゃうんだろうな。
さっき、とし君が現れたように後ろから何事も無かった様に
声をかけてくれるんじゃないかなとね。
あー、もう12時だ。
今年も会いに来てくれなかったかぁー残念。
来年もまた来るからねー!!」
ミサは夜景に向かって叫び公園を後にした。
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