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「紫桜、体、大丈夫か?」
「……うん。大丈夫」
私は、一度、自分の部屋に戻って、身支度を整えてから、二人分のお弁当を作った。
時計を見ると午前8時。
そろそろ出なきゃ。
私は、お弁当と鞄を持って家を出る。マンションのエントランスで、遠夜が待っていてくれた。
「行くか」
「うん」
遠夜と手を繋いで学校に向かう。
「そういえば、今日から新しい先生くるんだよね?」
「生野先生の代わりな。転校生もくるんだよな」
「珍しいよね、この時期に」
「そうだな。学期の途中だからな」
この時、思ってもみなかった。
この二人が私たちの運命を変えることになることを…。
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