スウィートアレルギー殺人事件

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「食べてくれるよね?」 「そ、それは‥‥」 スウィートアレルギー。 甘いお菓子に、甘い言葉。 想像すると口が砂糖まみれになるものに遭遇すると、俺は痙攣を起こす。 そして彼女は俺の強制ラブコメ殺害を目論む暗殺者なのだ。 『食べないつもりかな』 『サイテー』 ギャラリーがざわつく。 ええいっ。普通のチョコなら失神で済むはず。 ぱくっ。 あ、あま‥‥あまっ‥‥甘くない。 「砂糖と塩間違ってる」 「はぁ?そんなはず‥‥ちょっぱい」 「な、なあ。これはドジッ娘を演出するのにワザとだよな?」 「ばっ、ばっかじゃないのっ。美味しいの作ろうとこっちは徹夜したのよ!」 「じゃ、じゃあ意図的じゃなく」 「純粋な私のミスよ!悪い!?」 お、おま。お前‥‥。 「あっまーーーーいっ!!!」 がはっ。 今世紀最大級のアレルゲンを口に含んで吐血した俺は、敢えなく天に召された。
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