0人が本棚に入れています
本棚に追加
「食べてくれるよね?」
「そ、それは‥‥」
スウィートアレルギー。
甘いお菓子に、甘い言葉。
想像すると口が砂糖まみれになるものに遭遇すると、俺は痙攣を起こす。
そして彼女は俺の強制ラブコメ殺害を目論む暗殺者なのだ。
『食べないつもりかな』
『サイテー』
ギャラリーがざわつく。
ええいっ。普通のチョコなら失神で済むはず。
ぱくっ。
あ、あま‥‥あまっ‥‥甘くない。
「砂糖と塩間違ってる」
「はぁ?そんなはず‥‥ちょっぱい」
「な、なあ。これはドジッ娘を演出するのにワザとだよな?」
「ばっ、ばっかじゃないのっ。美味しいの作ろうとこっちは徹夜したのよ!」
「じゃ、じゃあ意図的じゃなく」
「純粋な私のミスよ!悪い!?」
お、おま。お前‥‥。
「あっまーーーーいっ!!!」
がはっ。
今世紀最大級のアレルゲンを口に含んで吐血した俺は、敢えなく天に召された。
最初のコメントを投稿しよう!