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傍からみたら、ただのラブシーンだろう
でも、私は最初から 美和さんからそんな要素を感じていなかった
美和さんは私の事を好きとかそういうのじゃなく
ただ・・・甘える人が欲しかったんじゃないのだろうか
男とか女とか関係なく 人として受け入れてくれる人を求めているような・・・
最初会った時から
なんとなく、そう感じていた
男嫌いな私なら、変な色目も使ってこないし・・きっと楽だったのだろう
私はそんな美和さんだからこそ受け入れてあげたいと思ったのかもしれない
恋愛感情だけでは表せない何か・・・
このドS男の裏にはとてつもなく繊細な感情が渦巻いているに違いない
「美和さん、私は美和さんの事 人として大好きですよ。性格も悪いし、意地悪だし ドSですけど・・・。でも、裏表のない美和さんが私はとても素敵だと思います」
「うるせーよ。ゲイのどこが裏表ないんだよ。裏も表もありすぎだろ。」
「それでも、私は男嫌いなのに 美和さんなら信用できます」
私の台詞にピタっと止まる
「そんなんだから、変な男にだまされるんだよ」
「ふふっ・・・そのとおりですね」
「でも・・・あいつは・・公太はマジでイイ奴だから安心しろよ」
ほらね。
結局、私と公太を引き裂こうなんて考えてない
彼はきっと 寂しいだけなんだ
だから、意地悪言ったり 気を引くような事を言うのだ
抱き合ったまま しばらくお互いの鼓動を聞く
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