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私は幼なじみのお兄ちゃんを待っている。
あ、来た。
「お兄ちゃん! 」
お兄ちゃんは私の顔を見た途端悲鳴を上げ、階段の手すりにしがみつく。
「ヒィィィ―、近寄るな、疫病神! 」
「え―そんな言い方無いじゃない」
「何だと―お前に貰ったチョコレートのせいで、去年は三日三晩下痢と嘔吐でのたうち回り、一昨年は全身に蕁麻疹が出たんだぞ! 今年は俺を殺す気か!?」
「殺す気はないよ、でもさ、大好きな彼に食べて貰う前に、誰かに味見して貰いたいじゃない」
「だからって俺を毒味係にするな! あ! あァァァ―」
お兄ちゃんが階段を踏み外し、転がり落ちて下で伸びている。
ラッキー! お兄ちゃんの手足明後日の方を向いているわ。
入院したら、お兄ちゃんの口に無理やりチョコレートをねじ込もうっと。
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