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「それじゃあ、ね。またあえて良かった」
「待てよ!まだ話はッ!!」
少しだけこちらを振り向いて良かった、と呟くようにいうと霧が霧散するように掻き消えてしまった。
こちらの言葉は向こうに届いたのか、届かなかったのかは分からないがひとつだけやることが決まった。
もう会わないだとかは関係無い。絶対に会って本当の事を話す。
それが今の状況の説明にも繋がるし、何より俺にはそれをしなければならない義務がある。
だから、取り合えず。
「町は、こっちだよな」
体勢を整えよう。
今の俺じゃあなにも分からない。
だから俺は、改めて町があるであろう方向へと歩き出した。
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