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大寒波が上空に居座り、只今の外気温-3度、ちょっと強めの風が吹いているから体感温度はもうちょっと下。
まあ、あたしは全身にカイロを貼り付け、防寒対策バッチリだから、そんなに寒くないんだけどね。
でも、道行く人達は身体を竦ませ歩いている。
あ、カモが来た。
「お兄ちゃん! 」
「え!?君は確か夏さんの妹さんの、冬ちゃんだよね?」
「うん、そうだよ。
お姉ちゃんにチョコレート貰えた?」
「僕なんかが貰える訳が無いじゃないか」
「ふ―んそうなんだ。
お姉ちゃんの代わりにあたしが上げようか?」
「君が?」
「うん!
その代わりここで食べて行くのが条件」
「貰えるのなら食べるよ」
「食べてくれなければ、お姉ちゃんに言いつけるからね」
「絶対食べるから、頂戴」
手を差し出すお兄ちゃんの手の上に、あたしはブラックチョコレートアイスバーを乗せてあげた。
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