5086人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう晩ご飯の話?どうしようか、琴姉なに食べたい?」
冷蔵庫の扉をパタン。と閉め、振り返った高良が私に尋ねる。
大学は夏休みに入り、高良が主夫になる時間も自然と増えた。
「サッパリして冷たいもの」
のんびり食べていたらアイスの下の部分が溶け始めてきた。
棒から外れて落ちないように気をつけて齧る。
「ガッツリしたもの」
ちゅるり。と素麺を啜った父さん。
……え。いるの?
という表情をしているだろう私に
「いるよ。いーじゃん、俺んちなんだから。っていうか父さんの話聞いてる?」
寂しそうな顔をして訴えた。
最初のコメントを投稿しよう!