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肩を激しく叩かれ私は目を覚ました。
叩いていた人を見ようと横を見ると姉がベッドに腰掛けていた。
「…お姉ちゃん?なに」
姉は「何ってアンタ…」と言い、飽きれた顔をして時計の方へ指差した。
姉が指差す時計に目をやると、時刻は午後8時に回りそうだった。
「え」
いつの間にかこんな時間まで眠ってしまったようだ。
「お母さんもお父さんも帰ってきてるわよ」
微かにドアの隙間から美味しそうな香りが漂っていた。
「お姉ちゃん、家戻らなくていいの?」
「今日、明日は実家に居るって言ったし平気」と姉は親指を立て、歯を見せて笑った。
「ま、ご飯食べようか」
姉はゆっくりと立ち上がって、部屋から出て行った。私も姉の後ろを追うように部屋を出た。
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