衝動

5/15
前へ
/49ページ
次へ
次の日、私はきっかりと7時に起きた。 服を着替えて、下に降りると既に姉は朝食をとっていた。 「あ、ちゃんと起きたわね。おはよう」トーストをかじりつきながら姉は言った。 「おはよう」と私も返す。 父は既に仕事に行ってしまっていた。 母は庭で洗濯物を干している姿が見えた。 「9時ぐらいには出るから」と姉は言う。 「分かった」 冷蔵庫に入ってるトマトジュースを手に取り、居間へと移動する。 プシュと音を立ててプルタブを開け、口に運んだ。 「え?朝食それだけ?」 姉はびっくりした顔でトマトジュースの缶に指をさす。 「うん、だってお腹空かないし…」 「あ、そう」と姉はソーセージを齧りながら返した。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加