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でも最近、席替えをしてからよく話すようになった人が出来た。それからは少し学校が楽しく感じるようになった。 自分の学年フロアにつき、ミサとは別のクラスなので軽い挨拶をして廊下で別れた。 沢山の人が開閉するドアをあけようとしたが、建てつけが悪くなったのかなんだか中々開かなくて苦戦していた。 ふと、顔を上げるとドアのガラスに私の顔とその背後に人影が映った。 「あっ…」 私は後ろを確認しようと振り向くとそこには眠たげな顔をした、隣の席のタチバナが立っていた。 「タチバナか…おはよう。ちょっとめっちゃドア固くて開かないんだけど」 「意外と貧弱なんだな、ヨシダって」 横目で私を見たタチバナは私の肩を横に押し出して、私の前に立ち、ドアを開けた。
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