2人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
授業が始まってもハナちゃんは私を茶化してきて、クスクスと笑っていた。
「ねえ~、ヨッちゃんいつからなのぉ?」
「だから、付き合ってないよ」
私は呆れた声で返事をすると、ハナちゃんの隣の席のカワシマが茶々を入れに口を開いた。
「なあ、リュウはどうなんだよ」
タチバナは横に向いて座り、顔はカワシマの方に向いて話している。
「え?どうって、なに?」
2人でニヤニヤと私を見つめ、タチバナが私の肩に手を置く、私はその手を払い退けた。
「リュウ、ざんね~ん」
「タチバナ君、彼女に冷たくされてんじゃん」
ハナちゃんは甲高い声で笑い、携帯をこちらに向け、その様子を撮っていたらしい。
「なあ~、俺寂しいよお~ん。マリマリ~」
私の名前を下で呼び、気持ち悪い泣き真似を見せてきたので私も対抗して「リュウ君」と呼んでみせた。
最初のコメントを投稿しよう!