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すると、タチバナはキョトンとした顔で私を見つめた。
「え」
「え」
私とタチバナの2人だけが時が止まった様に体が動かない、瞬きすら出来ない程の空気が流れた。
「ヨッちゃん、タチバナ君…どうしたの」
ハナちゃんの呼びかけにタチバナと私がハッとした様に動き出した。
「え?なんつーの?アイコンタクト?してたの?」
と、カワシマがまた茶々をいれた。
「いや、なんか…うん…」
タチバナは私から目を逸らし、少し吃りながら答えた。その答え方になにか私がやってしまったのか何故か胸がざわついた。
授業終了のチャイムが鳴り、ざわついてた教室が生徒の群れがゾロゾロと出て行き少し静かになる。
ハナちゃんとカワシマもその群れに紛れて教室を出て行った。
いつの間にかタチバナは机から離れ、友人の机に移動していた。
時計に目をやると、もうお昼の休憩時間だった事に気が付いた。
朝からあの話をしてたと思うとすごく馬鹿馬鹿しくなったし、なんだか恥ずかしくもなった。
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