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B「こんな寒い所で何をやってるんですか?」
A「貴方……、私が見えるんですか?」
B「!? ……え。もしかして、幽霊なんですか?」
A「いえ生きてますけど」
B「生きてんのかよ!」
A「はい」
B「じゃ、何やってんです?」
A「彼氏とココで待ち合せしてるんです」
B「はあ」
A「でも来ないんです。お昼の約束なのに」
B「は? どうして? 」
A「さあ、分かりません」
B「電話は?」
A「即、留守電になりました」
B「LINE」
A「既読スルー」
B「メールは?」
A「宛先不明で、返ってきました」
B「……」
A「どうやら彼氏には、私が見えてないみたいで」
B「……」
A「寒い……」
B「……見えてますよ」
A「え?」
B「見えてますよ、貴女のこと。ばっちり」
僕はVサインをして、『ばっちり』を強調した。
赤い鼻をした彼女の赤い目元が、少しだけ和んだ。
A「……そっかぁ」
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