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「僕はいいから、あなただけ満足して」
柔らかく乱れる栗毛に
僕は両手を差し込みかき乱す。
「思いどおりに。僕は奴隷だ」
彼のパジャマのボタンを外し
熱く高鳴る胸に手を滑らせた。
「僕だけ満足する?無理だよ」
「どうして?いいのに」
僕が言うと
「違う」
愛らしい口元から
チラリ悪戯に白い歯がのぞいた。
「僕が満足する頃には――君は子猫みたいに鳴きながら必死で僕の背中に爪を立ててるさ」
どんなやり方でも、必ずと――。
九条さんは挑発するように言って
僕を見つめたまま僕の指をゆっくり口に含んだ。
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