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「どうかな?」
中川が渋々用意した
バトラー服に着替えた凪は
「こっち見せて」
姿見から僕の方を振り返ると
恥ずかしげに頭をかいた。
「似合う」
「本当に?」
「うん。スタイルがいいからあなたなら何でも着こなせるよ」
お世辞じゃなかった。
ハンサムな新聞記者は
瞬時にハンサムなバトラーに化けた。
「君こそ」
「え?」
ティーカップをソーサーに戻す僕を
大きなたれ目でじっと見つめて。
「今日も素敵だ」
戸惑いがちに凪は言った。
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