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「早々に僕を口説き落とそうって気?」
「いや、本当だよ。本当にそう思ったから……」
ギムレットの味のする
あの夜のキスを思い出しているのか。
「じゃあ素直にありがとうと言うよ」
こんなんじゃ先が思いやられる。
「……いや、伝わって嬉しい」
「ああ、伝わったよ」
凪は5秒と僕と目を合わせていられないみたいだ。
「ねえ、タバコある?」
だから僕は余計に体勢を崩して
ソファーに沈み込み
はにかむ凪を覗き込む。
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