episode179 検証する道化②

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「鬼の霍乱てやつか」 ガラスの灰皿の角で タバコを揉み消し笑うと。 「ま、気が向いたらフラリと戻ってくるかもしれないな」 励ましのつもりかそう言って 薫は席を立った。 それと入れ違い。 もう一度週刊誌を眺める 僕の後ろに 「……っ!」 長身の黒い影が伸びる。 まさか――。 と振り向けば そこに立っていたのは。
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