第一章 幽霊部員

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 「なんで、こんなところから声がすんのよぉ~、もう、あかん! 幽霊や!」なぜか平野は関西弁で怯えたが、怪事件では場数を踏んでいる景子は二股コンセントを抜き、よく観察してみた。  「なに? これ?」  なんとコンセントは見せかけで実は超小型のスピーカーだった。  つまり、これは怪現象でもなんでもなく、犯人はどこか近くで《お経》を電波で飛ばして、こっちが怖がるのを楽しんでいるのだ。  「かっちゃん! 幽霊の正体は……」  怯える平野に説明しようと後ろを振り返ったとき、異変が起きた。
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