友を救う

3/4

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
プースターはここまでくればいいだろうとゆっくり鼻歌を歌いながら歩き出した。そして15キロ歩いた頃だろうかプースターはぴたりと止まった。 見よ。この荒れ狂う川を。大雨によって水源地は氾濫し、下流まで濁流は迫ってきている。 プースターは嘆いた。 「おお!ゼウスよ見ていてください!私はあの良き友を助けなくてはならないのです!私が救いに行かないことであの良き友を失わなくてはいけなくなるのです!」 しかし濁流は嘲笑うかのようにさらに強くなってゆく。そして川幅は500メートルであろうか。 彼は決意した。濁流を泳ぐことを決意した。 いま神よ!御照覧あれ!私はバカ正直な男です。正直なまま死なせてください! ここまでして川も折れたか近くの木の幹へと流してくれたのだ。 彼は泳いでヘトヘトであったが、走らねばならぬと走り出した。山の中腹へと達した時、突如として山賊が現れた。 山賊「どっこい持ち物全て置いて行け」 プースター「持ち物なぞない。あるのは命ぐらいだが、その命もこれから米軍にくれてやるのだ。」 山賊「その命が欲しいのだ。」 プースター「おのれ、さては米軍の命令で待ち伏せしておったな。」 山賊はものを言わずに一斉に日本刀を振り上げた。 「悪いがこれも正義のためだ!」 と、近くのものから日本刀を奪い、近くにいた3人を素早く叩き切った。 他の山賊が怯んでいる隙に素早くその場を抜け、全速力で山を駆け下りた。 しかし、プースターは山の麓ではたりと倒れた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加