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私は発明家だ。
たまにテレビに出る街のちょっと変わった発明家とは違い天才である。
そんな我が輩が作り上げた最高作品
『インビジブルノクターン』
である。
この薬を飲むと皮膚の屈折率が変わり光が反射することなく直進する。
そのため、人の目には映らなくなる。
この薬を女湯を覗くという邪な目的で使用するもよし、軍事転用して暗殺部隊を作成するもよし。
我が輩には些末な事だ。
理論的には完璧だがまだ人体実験には踏み切れないでいる。
仕方がないが我が輩が第一号被験者となろう。
「ごくん」
我が輩の目からは透明になったか確認できない。
とりあえず服を脱いで外にでよう。
誰も我が輩に気づきもしない。
ん、あいつは我が輩のことをいつもバカにしている近所の女子高生(JK)。
少し脅かしてやるか。
我が輩は静かに後ろへ回り込みJKの膝をかっくんしてやった。
「きゃっ」
JKは突然の膝かっくんに驚き前に転んでしまった。
その瞬間短いスカートが災いしてパンツが丸見えになってしまった。
「パ、パンツ」
天才発明家の我が輩が小娘のパ、パンツごときでこ、心を乱されるとは。
「うあっ」
まさか欲情しているのか。
血液が一点に集中していることがわかる。
「いった~い、誰よ」
後ろを振り返るが人の姿はない。
「何これ」
人の姿はないが、そこには謎の物体が宙に浮いていた。
赤い線が何本も浮いた棒のようなもの。
「何これ気持ち悪い。なんかイライラしてきた」
『パキッ』
「っっっぁあああ」
折れた、折れた。
あいつ蹴りやがった。
我が輩の我が輩の…
「なんなの今の声。幽霊?ひっ、ひゃー」
「助けて、誰か。誰…」
ぶーん
ぐしゃぐしゃ
「ん、なんか踏んだかな」
バックミラーを見るトラックの運転手。
「気のせいか」
それから一時間後
何もない場所にハエが集まりだしたため、誰かが警察を呼ぶ。
「全く何なんだ。ハエが集まったくらいで警察を呼ぶなっつうの」
その場所に近づくにつれ異臭が漂いはじめた。
「くせっ、何の匂いだ」
ハエが集まった場所を凝視する警察。
徐々に赤い塊が姿を表した。
「だるま?」
時間が経ち薬の効果が切れたためその姿を表した。
そこには手や足が散乱したバラバラ死体が転がっていたのである。
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