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もう僕にできることは殆ど無い。
モニターかガラスの向こうにいる彼女に、決して届かない言葉を投げかけるくらいしか。
それでも、すべてが透明になっていく世界の中でもしも許されるのならば、僕はこれ以上ないほどの愛を込めて彼女を抱きしめて、あの日の彼女のようにこう言おう。
―――大丈夫。君はひとりじゃない。
それに、君が世界から消えてしまっても僕の世界から君は消えないのだから。
〈 FIN 〉
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