4人が本棚に入れています
本棚に追加
と、いってもイタズラを止めることはなかった。
このイタズラは小心者な俺を、少しだけ強気にさせる、いいストレス発散になっていたからだ。
そんな、ある日。
数少ない友人の一人が、怪訝そうに俺の顔を見ながら呟いた。
「なあ、お前……顔つき変わった?」
「は? どういうこと?」
「いやさ、最近、お前の顔が前と違う感じがする気がして。なんていうか、お前なんだけど、お前じゃない感じ」
友人の言いたいことが分からず、眉間にシワをよせ、首を捻る。
「それって、俺が明るくなったか暗くなったってこと?」
友人は俺の顔を覗き込み唸る。
「うーん。なんか違うんだよな~。妙な違和感っていうか、なんていうか……」
「……違和感……?」
友人はそれ以上なにも言ってこなかったが、彼の言う違和感という言葉に、思い当たることがないわけではなかった。
最初のコメントを投稿しよう!