第1章

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「(早く! 早く来て! 時間が無いの、お願い! )」 私の願いが天に通じたのか、後ろからあいつの声が聞こえた。 「ワルイ、ワルイ、遅れた」 私は振り向き、脳天気に笑うあいつの顔を睨む。 私の目に怯えたあいつに、持っていた旅行カバンを放り投げるように押し付ける。 「持っていて! 」 あいつに旅行カバンを押し付けた私は、全速力で公園のトイレに向けて走った。
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