Act.1

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―Side ゆず― 「ゆず、おはよう」 速水翔くんとお付き合いするようになって2週間とちょっと。 テスト期間も終わって、翔くんのバスケ部の朝練のない日は一緒に登校するようになった。 って言っても、まだ今日で3回目だけど。 あたし、神崎ゆずにとってはじめての彼氏。 だからまだ、慣れないこの時間。 ドキドキするのは、仕方ないことなのかもしれないけど。 それに加え、周りの視線は…チクチク痛い。 校内である意味有名だったあたしたちは。 さらに注目を浴びるようになってしまったのは言うまでもなく。 愛美いわく、憧れのカップル…らしい。 「だいぶ減ったかな…」 あたしの独り言に、翔くんはニコリと笑って。 「俺たち、見世物じゃないのにな」 意味が通じたのか、ちゃんと応えてくれる。 彼の声に反応するように見上げると、翔くんに朝日がキラキラと反射してさらに輝いて見えた。
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