第1章

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暖かな陽気に包まれて入学式を終えたばかりの最初の授業が行われた。 どこにでもあるような私立高校の1年生の教室にて。 教科は国語。 担当教諭の名前は安藤 悟 年齢30歳 独身 キーンコーンカーンコーン がらがらがら。扉が開かれ、中肉中背で甘いマスクながらもどこか幼い 印象をもたれてしまいかねない雰囲気のする男性教師が教室に入る。 「えー。今日から国語の授業を担当することになった安藤悟と申します」 「君たちとはこれから楽しくも為になる授業を共有していきたいと思って います」 お決まりのような台詞がたんたんと語られ、安藤先生はこう言った。 「それじゃあ早速だが、今日は最初と言うことで授業内容の説明を さらっと流しながら説明していきたいと思います」 「えーーーっ」教室に響き渡るがっかり感。 「おいおい。おまえ達どれだけ国語の授業が嫌いなんだよ。 まぁ俺も嫌いだけどな。」 「なっ。教師としてなんたる発言」 ある生徒がしれっと発言する。 「それじゃあまずは授業に必要なものから。筆記用具。ノート。 そして教科書。」 生徒達は机の右端に置いているノートを手に取りページをぺらぺらとめく っていく。 「んっ。
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