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俺と君達自身」
「先生。教科書を使わずに授業って。一体何をしようと言うんですか」
ある生徒が発言する。
「簡単なことさ。最初のテーマは君たち一人一人が主人公の作品を
作ってもらう。その作品を授業で分析する。君達作家が作った作品につい
てみんなでストーリーを読み視点や内容をとりあげ読みとっていくんだよ。
それは作者にとって共感できる内容か。それとも意図しない気づきを提供してくれる場になるのかは
人それぞれだろう。
型にはまらず臨機応変に読解する力を身につける。それが俺の授業の
テーマなんだ」
教室内は静まりかえっていた。
そんな教室の外の廊下ではこっそりと窓をあけてその様子を見守っている
二人の男性がいた。
「何てことだ。こんなの授業じゃないでしょう。問題はないんですか」
「まぁまぁ。市川先生。
私も安藤先生の授業を初めて見たときは
同じく憤りを感じたものですよ。
ただ彼の指導力は学生にとって多大な良い影響を与えてくれるんです。
例えば、進学率。彼の授業を受けた学生は柔軟性と分析力が身につき
有名大学に多数進学しています。
又、思いやりの気持ちが養われクラスの雰囲気は活気付き卒業生は
職場でリーダーシップを発揮し、方々にて活躍しているんですよ。
「そんな馬鹿な。でも教科書を使わない授業なんて教育委員会に
でもばれたらひとたまりもないですよ」
「いちおう許可は取得していますよ。彼は公認の教師なんですから。
まぁその分ギャラも高かったんですがね・・」
「それじゃあ。まずは、自己紹介代わりに俺が主人公の作品を発表しよう。
作 安藤悟 「○○○○○○○○」
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