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朝、目を覚ますと夜中の耳障りな音は止んでいた。代わりに僕の横にはおよそ「人間」と呼ぶには難しい、限りなく動物に近い弟と妹が寝息を立てていた。
7人兄弟のうち、僕と1つ下の妹以外、名前がない。両親はこの子達をただ作るだけで、何も与えなかった。全員が時期を迎えればこの家で生まれ、そして育った。野生のように自力で生きようともがき、僕と1つ下の妹は彼らを出来る限り育て上げようとした。でも無理だった。
こいつらは出生届も出ていなければ名前がない。両親から愛情を受けず育ったため、言葉も喋ることができないのだ。
動物のように飢えれば食べ物を要求し、眠くなれば寝る。欲求を満たせば、それで満足なんだ。これが、僕の兄妹だなんて信じたくもない。
腐った人間しかいない、僕の世界。
この世界が壊れる日を、僕は望んでいた。
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