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額には玉のような黒い汗がだらだらと流れている。手も足も泥だらけだ…
透明人間だから汗も透明だし泥はつかないがな!
「くっ…絶望だ……」
枯れた花がバイ菌に侵食され腐りながら悪臭を放つように項垂れるミチュ。
「絶望ですって?大変ミチュ大丈夫?漢字でゼツボウって書けるのかしら?」
「なに?馬鹿にすんな!」
火山のように怒りが爆発し怒髪天を突く!
ミチュは
(ウオオオオオオーーーーーー)
心の中で叫び
「うっうっうっ」
身体は泣いていた。
「まあ可哀想なミチュ。」
もらい泣きしたように目薬をさして演技するティケ。
「うっうっティケ…ありがとう。いつかきっと絶望という言葉を!漢字で書いてみせるよ。」
クスッと照れ笑いをしたティケは
「別にどうでもいい。」
ミチュを冷たく突き放した。
「え?ティケ…ツンデレラ姫?」
ガクガクプルプル~
恐怖におのののいたミチュは全身を震わせて力なく地面にしゃがみ込んだ。
「ハウチ!?」
ぷにゃんとお尻の下に謎の物体A
「なんですがな?」
ミチュは半分ケツを上げて謎の丸い物体を拾った。
そのモノは木の実のようで丸い形をしているが透明でグミのように軟らかい。
木の実をぷにゅぷにゅすると、とても気持ちが良くてまったりしていると
「ミチュ…それは!?」
ピカーン雷が鳴って
「あの伝説の…」
バババババーン
「空気の木の実よ!!!!!!」
ムンクの叫びみたいな顔をして劇的に叫んだティケ。
「ぶはーティケ変な顔♪」
ガハガハガハー
ミチュは鼻水を垂らしながら大ウケ♪
ティケの瞳の奥から邪悪な闇が扉を開けてドロドロと溢れていることにも気づかずに
ミチュはいつまでもヨダレを垂らしながら笑っていました。
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