記憶をなくした日

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「ここは病院で、っわ私はここであなたを10年間待っていて」 「あ、あなっ。唯は10年前の事故でここに運ばれた」 「私10年間も眠っていたの」 「貴方は誰?」 「私は智絵15歳、貴方と一緒に事故にあった冬馬家の1人、私の両親は・・・・父が私を守って死んだ、母は姉さんを守る形で父と一緒にトラックに跳ねられて死んだ。」 智絵と名乗る彼女はそういった、智絵の両親は死んだ。じゃあ智絵はなんの為にここにいるのだろう、彼女にとって私は何なんだろう。私は智絵に疑問を投げかける。 「じゃあ智絵は何故ここにいるの?」 智絵の目がまた潤んだ、そして智絵は何かを決断したように言った。 「だから、さっき言ったじゃない。唯を待ってたんだよ」 苦しそうに涙を堪えて笑う彼女 「今16歳の私の姉、私の愛する人の為にここにいる。智絵は潤んだ瞳のまま微笑んだ。智絵は続けて話す 「貴方の名前は唯、私の姉さん。おはよう」 そう言ってまた智絵は微笑んだ。     
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