けんか/怜史中1

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車に乗って直ぐに煙草に火をつける。 大きく深呼吸。 クソガキ怜史の野郎…。 今まで何度か電話をもらう事はあった。 後日呼び出されることも、家庭訪問も。 リアルタイムで呼び出されたのは初めてだった。 講習も今日なら職場の会議室で終えれたのに。 またみんなに噂されるのだ。 ついに呼び出されて学校に出張って行ったぞと。 スポーツ医療の専門学校に通い出して数ヶ月の時に両親を事故で亡くし、研修で行っていた今の職場に就職させてもらったのだ。 この点だけでおばちゃん達は「何か困ってることはない?」とやたら世話を焼いてくれる。 実際、野菜や米を貰っておりかなり助かっている。 お礼に少し噂話を提供したんだ、と言い聞かす。 そういや諒太は今日非番じゃなかったか?と気付く。 先生は家に電話をかけなかったのか。 煙草を灰皿に押し込み、諒太に電話を掛ける。
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