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それとも――想像したくないが――狂った宗教団体に殺されたか?
浩也も早紀も約半年前から住所不定の状態を続ける。
若い頃に株で儲けた蓄えがあったお陰で父娘二人これまで何とか暮らせたが、
それもいつまで続くことか?
妻の雪名とは早紀が生まれて早々に離婚している。
だから直接の被害はないはずだが、
浩也からの連絡を疑う警察の見張りが付いている可能性が否定できない。
結ばれたときには性の情熱に永遠の愛を誓った二人だが、
元より性格が合わなかったのだろう、
熱が醒めればそれまでとなる。
二十年以上も前に別れた妻に浩也は今更愛情を感じないが、
自分と娘の行動のために元妻に迷惑がかかっていると思えば申し訳ない気持ちになる。
浩也が思うに悪い女ではなかったのだが、
常に愛を確認しなければ生きていられないような依存性の性格が結果的に本人の仇となったのだろう。
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