第1章

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なんて不衛生な店だと怒るより。 私は、決心しました。 明日、仕事を休もう、父と母にも話して、弟を病院に連れて行こう。 だって。 どこにも虫なんていない。 私には見えない。 弟はおかしい、絶対におかしい。 今度は背後のレジの周りを手で払う弟をそのままに、私はコンビニを後にしました。 だって。 奥のドアの向こう側から、視線を感じたのです。 きっと、店長さんなんだと思いました。 本当なら、弟がお世話になっていますと挨拶をしなければならないのに。 私は、視線に気づかないふりをして店を離れました。 何かおかしい。 何か怖い。 翌日、抵抗する弟を、父と母と私と、近所に住む叔父にも来てもらって、みんなで病院に連れて行きました。 叔父も、弟の異様な外見に驚いて協力してくれたので、助かりました。 そして、弟はそのまま入院しました。 警察も来ました。 田舎が、大変な騒ぎになりました。
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