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――外性器、あるいは外生殖器と医者は言う。
五年生の終わりごろには、学校の授業で性教育らしきことを習い始め、子供たち自身もそういうことに興味を持ち始める。
そこで初めて、人との違いに気付く患者は少なくない。
出生時、明らかな身体的特徴が無ければ、外性器を見て男か女か判断するのが普通である。
性分化疾患。一言で言っても、その差異は患者により様々で、原因も病名も多いのだ。
「からかいは、最初はいじめでもなんでもなかった。ただのからかいだったのに。
僕は自分の病気を知って、どんどんそれを根に持って閉じこもるようになって、そしたら、奴らはますます僕を追い詰めるみたいに馬鹿にして……気付いたら、本当のボッチになっていたんだ。
六年生の一年間は、友達の目が怖くて学校に行けなかった。
部屋にカギを付けて、一日中、自分の部屋で過ごしてた」
「よくそれで、新栄学園に受かったな」
竜平は感心した。
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