四 尚の秘密

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 ――このあとどうしよう。  ひと通り説明は聞いた。  正直、疲れた。  こんなに他人と話をするのは、本当に久しぶりだから。  しかも自分の秘密を、初対面の人間相手に、べらべらと打ち明けてしまった。  尚は気持ちが顔に表れやすいのだ。  すかさず竜平が、尚の表情を読みとった。 「ナオ、疲れたのなら、そこで横になると良い。  どうせ、タツはもうすぐゲームの時間だ」  竜平が紺地のタータンチェックのブランケットを尚に投げた。  ウールマークの付いたブランケットは、少しばかりチクチクしたけれど、ほんのり個性的で上品な香りがした。  ――いい匂い。  ブランケットに顔をうずめる。  最初に部屋に入った時に感じた香りだ…… エキゾチックで官能的な…… 「イランイランだ」  竜平の声が聴こえた時には、瞼が重くなっていた。  
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