第壱詩(後編)~時空を越える道それはタイムライン~

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ピラ「ほんっと、時々思うけど、キルシュって、ヤな奴!だよね」 桜「ふん。黒歴史なんて言って、普及しているポエムと引けも劣らない物を作り出したり、時空を越えられるテクニックを持っていながら、配達途中で黒歴史を盛大にばら撒いたり、後先考えずに闇雲に突っ込んだり、学校で習うリアルと過去の時差を導き出す方程式も、覚えようとしない。そんなお調子者の尻拭いに付き合うのは、ヤな奴!くらいが丁度いいんだよ」 ピラ「。。。キルシュ。言ったな?」 桜「あぁ、言ったぞ?オレはヤなや。。。おい、何してる」 ピラ「エンジン始動!!」 桜「お、おいっ!!」 ピラ「ドライブツール起動!各種ブースター点火!」 桜「おいっ!!ちょっと、まっ」 ピラ「うーん!アクセルもいい感じ!!タイムゲート展開!」 桜「ま、待て!まだシートベルトがっ!」 ピラ「ブースト計、燃料!障害物にその他諸々オールグリーン!!」  桜「その他諸々ってなんだ!ちゃんとかくに―――」 ピラ「タイムポーター、シールド良好!時空間転送。。。なんとか!タイムゲート接続完了!!」 桜「だから、待―――」 ピラ「キルシュ?さぁ、いこうぜ!タイムラインへ!発進!!」 朝日が照りつけはじめた山の、中腹辺り。 突如、鳴り響いたエンジン音に木々の上で眠っていた鳥達が、悲鳴を上げながら空へと飛び立っていく。 すると、土煙を巻き上げる大きなトラックの周りの空間が一瞬、歪んだかと思うと まるで、 口のような形になりトラックをまるごと飲み込んでしまった。 再び、山は静寂に包まれる。 ピラ「んー!この感覚は、やっぱいいなぁ!好きなんだよねぇ!この感覚!ね?キルシュ?」 キルシュ「わ、悪かった!俺が悪かったから!お、降ろしてくれェェエエ工!」
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