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最初の作品が中央の大きなモニターに映し出された。
島田君が、少し硬い表情をしながら、携帯を使っている。
「もしもし、美穂?今晩、俺の家で、飲み会するんだけど、来ない?」
「おう、おう、じゃぁ、また今度な、OK。」
そして、
「由美、島田だけど、飲み会するんだけど、、、どおして、、、来なよ、、、」
島田君は携帯を置く。
もう一人の部員の竹田君が、
「遅くなった。」と言いながら、ショピングバッグを持って登場。
二人はビールと思われる缶を、一気に飲み、ギターを持って、頭を振ったり、飛び跳ねたりしながら、ステレオのパンクロックに合わせて、その激しい曲を歌い始める。
その曲が終ると、島田君は携帯を取り上げて、それを渋い顔で覗き込み、顔の前で手を振りながら、
「全滅。誰も来ないよ。俺らは悲しいロンリーロッカーだー!」と言って、またビールを飲みながら、騒ぎ始める。
映像はそこで終り。
新部長の富田さんが、
「何なの、これ?たんなるバカ騒ぎじゃない。」と不服そうに言う。
「女の子達を誘ったんだけど、全員にふられたので、竹田と無茶飲みして、騒ぎました。“最後には騒ぎたい”とゆう作品です。」と島田君は説明したが、
「説明がないと、全然判らないわ。」と富田さんが言い返し、
「“最後も騒ぎたい”の間違いちゃうんか?」と石井くんが付け足した。
次の作品は、新井さんの一家だんらんの風景だった。 家族四人が仲良く笑いながら、鍋をつついている。
「もう、こぼさないで食べなさいよ!」
「最近、学校の方は、どうだ?」
「お父さん、これ大好物よね、あげる。」
「お母さん、お酒もう一つ、、、どうだ、たまには、お前も飲まないか?」
そんな家族四人の会話と、仲良く笑いながら食事をしているシーンが撮られていた。
「“家族とゆっくり時間を過ごしたい”です。」と新井さんは自分でコメントをつけた。
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