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その次の作品は、
繁華街の外れにある、ポルノ映画のポスター、ストリップ劇場の看板、出張ヘルスのカード、ポルノ雑紙の販売機、客引きをする男達、ラブホテルに入って行くカップル、などが撮られていた。
次に動かないカメラで、石井君が目を閉じて小刻みに動いている映像。そして、彼の動きが止まり、カメラに向って、丸められたティシュが投げつけられる。
その瞬間、女の子達が、
「キャー、」
「石井の変体。」と叫んだ。
それを聞いた石井君は、
「マスターべーションの、何処が変体やねん?誰でもする事やろう。それともあれか、君らは、せえへんのんか?Sexや性欲を否定したら、君らはここにはおれへんし、命は生まれへんねんで。
さぁから、これは、“自分が生きてる証” エロスを表現する映像なんや。それに、彼女がおらんから、自分でやるしかないやんか、、、」と言い返した。
すると、ドアの近くに座っていた、新井さんが、
「それでも、こんな映像、人に見せる為に撮るもんじゃないわ、、、」ともじもじ、小さな声で言うので、
彼は、その彼女の方を見て、少し寂しそうな声で、
「新井さん、、、俺は、君の事が好きなんや!なんで返事してくれへんねん?ちゃんと、答えてくれへんか?」と聞く。
すると、 新井さんは真赤に成って、下を向いてしまい、
「そんな事、恥ずかし過ぎて、、、人前では答えられない。」とつぶやくように答えたので、
その場の空気を読んだ、進行の島田君は、
「彼女の答えは出てるみたいですが、君達は外で話しをしてきて下さい。石井、早く行け。ちゃんと新井さんに返事してもらえよ!」とウィンクをして、二人を視聴室から追い出した。
彩が俺を肘で突く。
「優、彼の作品好きでしょう?まるで、ニ年生の時の貴方の映像みたい。」
「とてもストレートで、石井の作品の方が出来がいいよ。」
「優のは、エロスとゆうよりロマンチックだもの、、、私は、好きだわ。」
すると部長の富田さんが、少しきつい声で、
「先輩達、まだ試写会中ですので、私語は謹んで下さい。それと、イチャツクのも止めてもらえませんか!」と僕達を注意をするので、
「すまない。」
「ごめんなさい。」
と同時に謝った。
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