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次は、西君と川田さんとのデートの映像だった。
二人は、携帯で互いに撮影し合いながら、陽射しの良い川原を散歩している。彼女が作ったサンドウィチを、彼は嬉しそうな顔をして食べている。
その横で、川田さんがニコニコしながら、コップに飲み物を注いでいる。
二人は寝転びながら、笑顔で、お互いの顔を撮り合っている。
彼が昼寝している顔のクローズアップ。
そして、二人は手を繋ぎながら、夕日に向って歩いて行く所でフェィドアウト。
「“最後まで二人で。” とゆう作品です。」と川田さんが可愛らしく言うと、
「お前ら、イチャイチャし過ぎ!」と島田君が応える。
それを聞いた西君が、
「それは、彼女のいない君の、ヒガミじゃないのか?」と言い返した。
すると、その二人をさえぎるかの様に、部長の富田さんが、
「次は、私のです。」と言った。
彼女は、家族の一人一人と、別れの言葉を交わしている。
その後、自分一人の部屋で、ショパンのピアノ曲を聞きながら、自分の日記や詩を朗読している。
そして、彼女の顔だけを映し出して、
「自分でコントロールできない運命なんかに、私の命を左右されたくない。さようなら、私は、自分で自分の命を絶ちます。」と言う。
すると、島田君がビックリしたように、
「自殺願望があるのか?」と聞くので、
富田さんは、彼の方を見て、
「違います。“自分の生死は、自分で選ぶ。”とゆう決意です。」と答えた。
その時、部屋のドアが開き、石井君と新井さんが恥ずかしそうにしながら、手を繋いで入って来て、
「付き合う事に成りました。」と石井君が少し恥ずかしそうに言い、二人で席に着いた。
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