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「あ、あの……私も、その……」
言わなきゃ! ここで!
告白なんて出来ないと諦めてたけど。こうして伝えられるんだから、ちゃんと言わなきゃ!
「わ、私も……月白さんが、好きです」
言えた!
「……きゃっ!」
「ありがとうございます」
告白出来た喜びも束の間。横から覆い被さるように抱きしめられて。
「あなただけを想い続けてきて、本当に良かった」
想いのこもった言葉と、抱きしめる力の強さが、真珠の全身を熱くしていく。
もうすぐお別れだと、思ってた。
けれど、月白さんも同じ想いだと知ることが出来て、私の想いを告げることも出来た。
「月白さんっ……」
万感の思いを込めて、その名を呼べば。
「真珠さん」
華奢な真珠の肩を覆い尽くすような体勢で、名が呼び返される。
「私も、下の名前で呼んでいただけますか?」
「え?」
「私たちは恋人同士になったのでしょう? どうぞ名前で呼んでください」
恋人同士……あ! そ、そ、そうね!
えーと、えーと……あーっ、ドキドキしちゃう!
「はい――――のび太さん」
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