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キラキラ瞬く夜景を眺めている後ろ姿に「よっ!お待たせ!」と声をかけた。 努めて明るく平静を装ったせいか無意識にピースしていた。 が、振り向いて僕を見上げる彼女に、そっとピースした手を下げ夜景へと目を反らす。 彼女の手にリボンのかかったハート形の箱が見えた。 ドキドキしてる僕の頬でチラついてきた雪が溶けた。 「…これっ!」 すくっと立ち上がり歩み寄った彼女が手にした箱を僕の前に差し出した。 チョコ…だよな? ニヤけそうになるのを堪えながら「なに?」とかトボケたりしてみた。 「チョコレート…代…」 「?チョコレート…代??」 疑問を払拭する為に僕はリボンを外し箱を開けてみた。 可愛いハート形の箱の中には…現金千円が入っていた。 「?な…何?これ?」 落胆しつつ僕はこの意図を尋ねた。 「だってっ!だって…失敗しちゃったんだもんっ!何度も何度もチャレンジしたけどっ!いっ一生懸命作ったけど…じょ上手に出来なくてっ」 彼女は真っ赤になり目に涙を浮かべていた。 ああ…こいつ…超!!不器用だったっけ… 「だからって現金って…お前…」僕はガッカリ呟いた。 「だってっ!かっ買いにあちこち慌てて周ったけどっ!気に入ってもらえそうなの みっ見つからなくて…」 彼女の目からボロボロと大粒の涙が溢れ落ちた。 …まったく… 「じゃあ~さ、これから一緒に買い行くかっ?」と僕は泣きじゃくる彼女の頭をポンポンと優しく叩いた。 僕は結構 幸せに浸りながら彼女とキラキラ輝く街へと向かったのでした。
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