こいつがいたら退屈も無いだろう

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パチパチ…。 「…さすが。」 拍手とともに、一人の別の青年がこちらにやってきた。 若草色のざんばら髪をした、気さくそうな雰囲気の高校生ぐらいの男子だが瞳にはかなり影を感じた。 戦闘服みたいな格好だが、翼と剣を模したような腕章には見覚えがある。 「ガーディアンの戦闘員か。」 実里は警戒を強めた。 さっきのようなボンクラではなく、プロがやってきた。 戦って勝てるとは思わない。 「はい、俺はガーディアン戦闘部隊の者です。 この辺で異能武器の活性反応が出たので回収しにきたのですが…あなたは彼と素手で戦ったのですか?」 見てたのか…趣味が悪い。 「間抜けで助かったのよ。」 普通は抜き身の刀を持った奴と戦おうとすら考えない…どこかの工作員を疑うレベルだ。 戦闘員は懐からスマホみたいなものを取り出した。 すぐに実里に端末を向けて写真を撮影する。 「データバンクを確認…。 データ更新…。」 どうやらハンディパソコン並みに機能はあるらしい。 勝手に撮るなという前に、データはすぐさま本部のデータバンクに転送させていた。 「なるほど…この数値は…!」 面白いですね、と戦闘員は呟いた。 「なに勝手に撮って…!」 実里は足を蹴り上げたが、戦闘員は苦笑した。 「すぐさまガーディアンに勧誘するとかそういうことはしませんよ。 とはいえ、メンバーの中には真剣に軟禁を検討する方もいますがね。 あなたは『巫女』ですから。 しかも、奉領鏡明王様と75パーセントのリンク率を得ています。」 パン、とスマホらしいモバイルをしまう。 「あたしが、奉領鏡明王の巫女?」 全く納得出来ない話。
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