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やっと追いついて必死で手を伸ばすんやけど、あともうちょっとってトコで消えてしまう。
百合「ふふふ。夢のお話でもヤキモチやいちゃいそうです。」
もう何十年も夫婦やってるんに、こんなヨボヨボのジジイになっても俺が好きでしゃーないらしい。
これもまた不思議なもんで、出逢ってから一度もこの気持ちが冷めた事がない。
あの瞬間から、俺には百合以外考えられんかったしな。
篠崎「ほんでな、目が覚めて、百合が居るとなんや安心すんねんで?」
初めて会った日の頭に響いたあの言葉。
忘れたことなんて一度もない。
篠崎「なぁ、百合。 俺と初めて会ったときの事覚えてる?」
目を閉じれば昨日の事の様に思い出す光景。
スローモーションの様に俺の腕に落ちてきた女の子。
打ち上げ花火と共に流れてきたあの言葉。
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